旬のらっきょうをシンプルに味わう
箸休めにもぴったりのらっきょうは、カリカリッとした食感が魅力的。お酒のおつまみやご飯の一品としてだけでなく、おやつとしても楽しめます。独特の風味は、たまねぎやにんにくと同じで、その風味のもとになっている成分は、疲労回復や血液をサラサラにすることで知られています。
らっきょう漬けもいろいろありますが、シンプルに味わうならやはり塩漬けではないでしょうか。材料も少なくて初心者でも簡単につくれる上、酢漬けとはまた違った味を楽しむことができます。ただ、味付けがシンプルなだけに、使うらっきょうは土付きの鮮度が良いものを手に入れたいところ。
塩抜きしてそのままでも食べれますが、その後に甘酢漬けや醤油漬け、ワイン漬けなど他の味付けにもアレンジ自在なので、下処理を済ませたら一先ず全部、塩漬けにしておくととても便利です。
らっきょうの塩漬けの作り方
らっきょう漬けの中でも、いちばんシンプルな作り方です。
材料
- らっきょう(下処理済みのもの):1㎏
- 塩:150g
- 保存瓶
作り方
①ボウルにらっきょうを入れて塩を加えてよく混ぜ合わせます。らっきょう全体にまんべんなく塩が付くように手でよく混ぜ合わせます。
②殺菌した保存瓶にらっきょうと塩を入れます。(ボウルに残った塩も全部入れる)
保存瓶は、熱と塩分に強いガラス製ものがおすすめです。瓶はしっかり殺菌することが大切で、失敗のほとんどが消毒不足だったのが原因であることも多いようです。鍋に入る大きさの瓶なら水から入れてしっかり煮沸させます。鍋に入らないものは、アルコールスプレーなどを吹きかけてキッチンペーパーできれいにふき取ったものを使用します。
③保存瓶に蓋をして、冷暗所で保存します。仕込んだ後、約10日ほど経ったくらいから食べれるようになります。らっきょうから水が出てきて発酵するにつれてガスが出てきます。時々、様子を見たりしながら2~3日毎に蓋を開けてガスを抜いてください。
らっきょうの塩漬けの食べ方と保存について
仕込んでから1~2ヵ月ほど経つと、しっかり漬かって味が馴染んでくる頃なので、一度味見をしてみましょう。塩漬けしたらっきょうを食べる時は必要な分だけ取り出して、塩抜きをしてから使います。塩抜きは、薄めの塩水に半日から1日、時々水を替えながら塩漬けしたらっきょうを浸しておきます。味見をしながらほど良い塩加減になるまで塩を抜きます。塩分濃度が濃い場合は、流水を細く出しながら浸すと塩が抜けやすくなります。
塩抜きしたらっきょうは、そのまま食べたり、甘酢漬けにするなどお好きな食べ方にアレンジすることができます。残った塩漬けは、そのまま塩に漬けた状態で引き続き冷暗所に置いておけば長期保存は可能ですが、だんだん食感は落ちてきてしまいます。手づくりのらっきょう漬けがおいしく食べれる賞味期限は1年ぐらいが目安です。そのままずっと置いたままだと塩分が下の方へ沈んでしまうので、時々瓶を揺すって濃度を一定に保つようにします。
らっきょうの塩漬けは、甘酢漬けなどの下漬けとしても使うことができます。じっくり乳酸発酵させたらっきょうを使って仕込むと、自然が作り出した酸味と旨味のおかげでまろやかなに仕上がるといわれています。味付けも作り方もシンプルだからこそアレンジも自在。
さまざまな楽しみ方ができるのも、らっきょう漬けの醍醐味ではないでしょうか。塩とひと口にいってもそれぞれさまざまな種類がありますし、こだわりの塩を使って仕込んでみるのも良さそうですね。作り方がとても簡単なので、今年は手づくりのらっきょう漬けに挑戦して、初夏の味のひとつとして食卓に加えてみませんか。