生食用らっきょうって何?
初夏を迎えると八百屋さんやスーパーの店頭にらっきょうとともに漬物用の保存ビンが並び始めます。あの光景を見慣れているので、らっきょうは漬けて食べるものと思っている方がたくさんいると思いますが、実はらっきょうはそのままでも食べられるのです。「早摘み」、つまり初夏に出回るらっきょうを春先に収穫し、生で味わうのが「生食用らっきょう」です。らっきょうの産地、鹿児島県では春先から「生食用らっきょう」が出回り初め、お店でも家庭でも年に一度の味をいろいろな食べ方で楽しまれています。らっきょうならではの個性的な香りとシャキシャキとした歯応えは、お酒のあてにもごはんのおかずにもよく合います。
究極のシンプルメニューで
生食用らっきょうのもっともシンプルな味わい方は、そのまんま!です。水でさっと洗い、大きいものは薄皮を剥いて二つに分け、隙間に砂が入っている場合はよく洗います。そして、味噌をちょこっとつけてかじってみてください。生食用らっきょうならではの歯応えと香りを楽しめる最高の食べ方です。お味噌の他にも、ちょこっとつけるおすすめの味がたくさんあります。
左上から時計回りに、オイスターソース&マヨネーズ。梅肉&鰹節。柚子胡椒&マヨネーズ。コチュジャン&ごま油。そして定番の味噌。らっきょうの香りとピリッとした辛味は不思議とどんな味ともよく合います。調味料をお好みのバランスで混ぜ合わせて添えるだけの簡単おつまみは晩酌にぴったり。また、おもてなしの食卓や春先のバーベキューなどにもおすすめです。好みの味の組み合わせを探しながら、おしゃべりもお酒もすすむこと間違いなしです。
食べ過ぎ注意!?おいしくて体に良いらっきょう
らっきょうには、ネギやにんにく、たまねぎ、にらなどと同じ刺激的な香りと辛味があります。これこそが食欲をそそるおいしさです。これらの野菜はユリ科に属し、「硫化アリル(アリシン)」を含むため特有の香りを持つのです。この硫化アリルには血液が固まるのを防ぎ、サラサラにしてくれる効果があるので、積極的に摂りたいものです。しかし、らっきょうを食べすぎると胃に負担がかかってしまうこともあるので、漬物も含め1日4~5粒ぐらいを目安にしましょう。らっきょう自体に殺菌効果があるため傷みにくく、白い実の部分は清潔な容器で保存すれば2〜3週間保存できます。葉っぱの部分は傷みやすいので早めに調理しましょう。上手に保存して、年に一度のおいしさを大切に少しずつ味わいたいですね。