「らっきょ」or「らっきょう」
古くから日本の食卓に欠かせないらっきょう。色白な塩漬けから琥珀色の甘酢漬けまで、つやつやした丸みと食感は食欲をそそり、いろいろな味に変化してわたしたちの味覚を楽しませてくれます。
このらっきょうですが、「らっきょ」と呼ばれているのを耳にしたことはありませんか?スーパーに並ぶ市販のらっきょう漬けを見ても、商品名で「〇〇らっきょ」「らっきょ漬け」と表示されているのを多く見かけます。「らっきょ」と「らっきょう」どちらが正しいのでしょうか?
正しい呼び方は「らっきょう」なの?
辞書や図鑑などで調べてみると漢字で【辣韮】と書き、「らっきょう」と記載されていますので、正式名称としては「らっきょう」が正しいようです。それが訛りにより「らっきょ」に変化し、その土地に定着したのでしょう。また、地域によっては古い方言として「らんきょ」「らんきょう」などいろいろな呼び方で親しまれ、日本の食生活に溶け込んでいたことがうかがえます。
夏バテ防止にらっきょう漬けがおすすめ!
その土地での呼び名で親しまれながら長年食べられてきた「らっきょう」ですが、もともとは中国からわたり、薬用として利用されていたようです。どんな土地でも育つので江戸時代から食用として重宝され、現在でも血をさらさらにしたり、疲労回復をうながして体調を整えることが知られています。らっきょう漬けの旬は6月ですが、干す必要がないので梅雨の時期でも手軽に保存食がつくれ、日本の厳しい夏を迎えるための食材として人々の体を支えてきました。
現在では全国で栽培され、スーパーや通販などで手軽に手に入るのが嬉しいですね。年々、夏の暑さが厳しくなるなと感じ始めたらぜひ、らっきょう漬けをいつも食べられる保存食として用意してみませんか?丁寧に漬け込んだ自家製のらっきょう漬けは、刻んでタルタルソースやドレッシングなどいろいろと活用できます。おいしさが一粒一粒に詰まっているので、料理にアクセントを加えてぐっとおいしくするうえ、夏バテ予防にもかかせない存在になるでしょう。